久しぶり黒歴史掘り起こしのコーナー
外出自粛ムードで夜、外に出ると、
冷たく透き通った空気で妙に頭が冴えたので久しぶりに。
近くのスーパーまで買い物に行っただけだったが、
自分でパンク修理して自転車に乗ると少し気持ちが昂った。
モノを大事にしていると付喪神がつくと言われたことを思い出した。
小学校に入学したときに買ってもらった筆箱を、
4年生の頃まで使っていた。
未だ現役、買い替えるなんて発想はなかったが、
古くなってきたから買い替えようかと、母親に促されるまま買い替えた。
それまではどんなモノでも大切に使っていたが、
以降すぐ無くす、すぐ壊すようになっていたことに気づいた。
すぐとはいえどそれまでの扱い方に比べてというだけで、
そこまで頻繁に起きていたわけではないが、
何だか寂しい気持ちになった。
当時の僕にとっては衝撃的だった筆箱の件も、悪いことばかりではない。
新しい筆箱は友人たちに自慢出来るモノだったし、
前々から羨ましいと感じていた鉛筆削りつきのものを買ってもらえた。
それがそこまで便利ではないことに気づいて少し大人にもなれた。
最近では価値観の変化は消費カロリーが大きく、
忌避すべきものに感じていたが、
見るもの全てが新しかった子供のころを懐かしく思えた。
当時の純粋だった少年を思うと随分変わってしまったなあ、
なんて考えながら帰宅して部屋着に着替えた。
昔は部屋着なんて概念もなかったな、
帰宅してすぐ風呂入ってパジャマだったな。
そんな風に思いながら着替えたそれが中学時代の部活ジャージだと気づいたとき、
自然と小さく笑っていた。